西の風、猫の目

黒猫のミッツのブログ

第9回ケインズ学会公開講演会「石橋湛山と日本の政治経済」

みなさん、こんにちは、こんばんは。

今日は第9回ケインズ学会公開講演会を聞きに行ってきました。テーマは「石橋湛山と日本の政治経済」。

講演者と論題は、

 上武大学教授 田中秀臣氏 「石橋湛山とリフレ」

 東洋英和女学院大学客員教授 中岡望氏 「石橋湛山の経済思想」

 立正大学教授 増田弘氏 「石橋湛山ケインズ

田中先生は石橋湛山が今のリフレ派に繋がっている話を、石橋湛山全集からの引用等々を交えながら話されてました。田中先生の話はいつも聞いているし、レジメもあったのでわかりやすかったです。リフレ派視点だと、若干当たり前のことを説明しているように聞こえてしまう(;^_^A

中岡先生の話はレジメがなかったので、ついていくのが大変。石橋湛山がリフレ派政策をとったからといって、それだけでケインズ派としてしまうのは表面しかみていないとか、石橋湛山社会政策の面から見たほうが面白いとか、そういったそういう話をされてました。

増田先生は前半は石橋湛山ケインズの共通点や違いをとても丁寧にまとめられ、後半はGHQとの対立についてまとめられ、すごくわかりやすかったです。時間がなくて、石炭増産問題におけるGHQとの対立の部分が割愛されてしまって、残念。19世紀は物の時代、20世紀は人の時代とういう説明が印象的でした。

話を聞きながら「雇用」というのが大きなキーワードになるのですが、21世紀はAIの時代となったときに、そもそも「雇用」が必要なのか?というところが少し疑問。

ちょうど田中先生も最後に、戦後、軍がなくなったときに大量の雇用が消失したのと、AIが大量に雇用を奪う状況が似ているという説明をされていて、やっぱりそこが今後はキーになるのかな。

AIを自分が雇った労働者と考えると、多くの人が雇用主に代わるという「雇用」に対する考え方が変化するんじゃないかと思っていて、そうすると「雇用」は必要なのか?という疑問が出てくるのでした。