西の風、猫の目

黒猫のミッツのブログ

影響力の武器[第三版]

影響力の武器[第三版]:なぜ、人は動かされるのか

ロバート・B・チャルディーニ (著), 社会行動研究会 (翻訳)

読んだ方がいいと薦めてもらったので、読んでみました。結構有名な本らしく、今年出版されたのが、第三版。翻訳が変わって読みやすくなってるそうです。

表紙にも書いてありますが、「品薄な商品ほど、なぜか欲しくなる」、「欲しくもないのに高価な英会話の教材を注文してしまった」、「上司のミスに気づいたのに指摘できなかった」、「お笑い番組は笑い声が入った方が面白い」とよくある出来事がどのようにして起こるのか。また、こういった影響力を利用してくる商法にたいしてどう対応したらいいのか詳しく書いてあります。

コミットメントと一貫性の章。玩具メーカーがある玩具をクリスマスキャンペーンで宣伝する。子供がその玩具を欲しがり、親がクリスマスに買ってあげると約束する。これがコミットメント。ところが、玩具メーカーが出荷を抑えてクリスマスにその玩具を売り切れにしてしまう。しかたがないので、親は違う玩具をプレゼントする。クリスマスが終わった後、売り切れていた玩具の宣伝をする。子供は宣伝を見て、買ってくれると約束したじゃないかと親にせびる。約束した自分の言葉を裏切りたくないから、つい買ってしまう。

素晴らしい原理だ。

好意の章。スポーツに対する連合の原理。ワールドカップで日本代表が勝った場合、「俺たちの日本代表が勝った!」勝った時は「俺たち」。でも負けた場合「彼らは負けた」。たしかに「俺たちの日本代表が負けた」とか言わないね。

確かに、読み応えありました。セールスマンに引っかからないためにも是非お勧めです。セールスに応用するときはほどほどに。